TechCrunch Disruptが開催、「Startup Battlefield 200」で胎児の超音波診断プラットフォーム「BioticsAI」が優勝 – BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報

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TechCrunch Disrupt 2023 のピッチコンペティション「Startup Battlefield 200」で優勝した胎児の超音波診断プラットフォーム「BioticsAI」のチーム

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Journal」掲載された記事からの転載

KDDI Open Innovation Fundのサンフランシスコ拠点では、北米や欧州のスタートアップ企業への投資や事業連携を目的として活動しています。このコーナでは現地で発見した最新のテクノロジーやサービス、トレンドなどをKDDIアメリカの一色よりお送りします。今回は、9/19~9/21にアメリカ・サンフランシスコにて開催された大型テックカンファレンスTechCrunch Disrupt 2023(以下 TechCrunch Disrupt)の参加レポートをお届けいたします。

TechCrunch Disrupt 概要

TechCrunch Disrupt は、テック系メディア大手の TechCrunch が主催する、スタートアップをテーマとした大規模な年次イベントです。テック企業やスタートアップ界の最新のトレンドを知る場として、また、VC やスタートアップとのネットワーキングを目的として、スタートアップ創業者や投資家、開発者など、推定1万人以上の人が参加します。

今年のフィーチャーゲストとしては、 NBA のスーパースターでありアントレプレナーとしての顔も持つ Shaquille O’Neal 氏や、EV(電気自動車)向けのリチウムイオンバッテリーを開発するRedwood MaterialsのFounder & CEO、MUGENLABO Magazineでも過去記事にした自動運転タクシーCruise のFounder & CEOなどが名を連ねます。

また、今年は8つの New Business Stage が設けられ、各業界に特化したプログラムが提供されることになりました。注目の8つの業界は以下の通りです。

  • AI Stage
  • Builders Stage
  • Fintech Stage
  • {Hardware} Stage
  • SaaS Stage
  • Safety Stage
  • Sustainability Stage
  • Area Stage

イベントのアジェンダを見ても AI についてのプレゼンテーションが非常に多く、今年のトレンドとして特に注目されていることがよくわかります。

イベントの様子

AIスタートアップやサステナビリティ関連テックが展示の多数を占め、 Shaquille O’Neal 氏のメインステージが注目を集める一方で、引き続き Web3 への投資にフォーカスする a16z Crypto ファンドのマネージャーによる現在の業界見立てや、先月サンフランシスコ全体での24時間商用化サービスが許可されたことで俄然関心の高まる自動(ロボ)タクシーを提供する Cruise の CEO の登壇は大きな盛り上がりを見せました。

エキシビジョンでは、Battlefield のセミファイナルへの進出が叶わなかった180社に加えて、JETRO を含む各国の組織が支援するスタートアップが所せましとブースを構えており、ミーティングエリアや投資家との面会エリアも加えて、アクティブにコミュニケーションを取る姿が目立ちました。

a16z Crypto ファンドマネージャーの登壇

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a16z crypto ファンドのジェネラルパートナーは、Crypto や Web3 に限らず、新しいテクノロジーが登場する際には反復的な市場サイクルを辿るとして、引き続きこの領域をトラックすると言及しました。

Cruise CEO の登壇

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Cruise CEO のステージでは、「人間が運転する車はいつまで需要はあるのか?」という疑問を呈し、聴衆の関心を惹きつけました。

Startup Battlefield 200

TechCrunch Disrupt の最大の見どころの一つがスタートアップによるピッチコンテスト「Startup Battlefield」です。これまでに1300社以上を輩出し、約200社のエグジット、290億ドル以上の資金調達の実績があり、代表的な過去登壇企業としては Dropbox や CloudFlare、Fitbit などがあります。

今年も約200社の中から6社が最終決戦に選出され、優勝賞金10万ドルをかけてプレゼンを行いました。今年は200社近くの応募のうち半数以上が AI/Machine Studying 関連のスタートアップでした。次に多かったジャンルとしては SaaS や Fintech で、それぞれ30社以上のスタートアップが選ばれました。ファイナリストは以下の6社です。

  1. Parallel Well being
    微生物叢科学、ゲノムシーケンシング、そしてビッグデータを活用する精密医療会社であり、パーソナルケア/医療サービスを開発する、ロサンゼルスのスタートアップ。
  2. Magnestar
    衛星運用者、規制機関、軍関係者向けに、地球と宇宙の間のすべての通信をマッピング・監視し、干渉を予測し、混雑した環境での通信の明確な経路を確保するサービスを開発する、トロントのスタートアップ。
  3. Electrified Thermal Options
    主力製品である「Joule Hive サーマルバッテリー」は、断続的な再生可能エネルギーまたは安価な余剰電力を、需要に応じて一定の産業用熱に変換し、産業の脱炭素化を進める、マサチューセッツのスタートアップ。
  4. BioticsAI
    2人のうち1人は誤診されているといわれる出生前の超音波検査で、AI により胎児の異常を検出するサービスを開発するオークランドのスタートアップ。
  5. Allie Methods
    新興市場のインダストリー4.0に焦点を当て、オペレーション分析と保守作業の生産性を向上させることにより、地元の製造業者の価値の最大化を目指す B2B 向けの AI サービスを開発するメキシコシティのスタートアップ。
  6. Agri-Trak
    農場労働を管理することで、生産性および収穫データを追跡し、農家に連邦プログラムの規制を遵守するために必要なデータを提供するソフトウェアを開発するニューヨークのスタートアップ。

審査の結果、今年の優勝企業は BioticsAI でした。また、Runner-Up 賞として Electrified Thermal Options が選ばれました。

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産婦人科だけに留まらない広い医療領域での活用が期待できる点が評価のポイントの1つでした。

最後に

初日のレジストレーションには1時間以上の行列ができ、瞬間的にはテクノロジーの中心地としてのサンフランシスコが戻ってきたと感じられるイベントになりました。

一方、注目される AI 領域においては、同じく今夏に開催された Google や Salesforce の大規模な発表と比較すると話題性に欠け、AI 領域のスタートアップにはより際立つ専門性が求められることが鮮明に。

また、北米のスタートアップ投資環境は引き続き非常に冷え込んでいるため、投資家によるアーリーステージの生存戦略のセッションが立ち見が出るほどの盛況になるなど、当面はサバイバルが続く見込みであり、エコシステム全体としての熱を取り戻すために、TechCrunch をきっかけにした一段の盛り上がりが必要になりそうです。

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